商工会館について
2020年(令和2年)3月、飯能商工会議所の新商工会館が竣工、5月より新商工会館での執務を開始しました。
新商工会館をご紹介します。
バーチャル商工会館見学
3D建築探訪 | (一社)日本CLT協会
飯能のニワ
低層でモダンな造りの「飯能商工会議所」は、長い歴史が刻み込まれた商店街の中にありますが、この場所に自然と溶け込んでいます。
西川林業で育まれた製材技術とCLTの新旧の木質構造技術を組合わせることで、開放的で堅牢な空間と木造建築の美しさを実現しました。
設計を担った建築家が掲げたコンセプトは「飯能のニワ」。西川材をふんだんに使いつつ、林業地の知恵と技を結集し、つくりあげた、地域由来の建造物となっております。
まちに開かれ、森と都市をつなぐ。
飯能地域には、縄や筵(むしろ)、炭、薪などを取り扱う六斎市が江戸期から立ちはじめ、通りと商家の間にある庭(ニワ)という空間が利用されていました。
「飯能商工会議所」の設計コンセプトの中心には、「庭(ニワ」が置かれています。
公と私をつなぐ半公共的な場として庭を再現し、通りに新たな賑わいを創出する役割を持たせています。
まちに開かれた空間
人々が訪れやすい建築となるよう、商工会議所事務所、観光協会案内所、多目的な利用が可能となる大会議室を1階に配置。事務所や窓口として利用されるほか、親睦会・パーティ、後援会、セミナー、ワークショップ、展示会などといった様々な用途を想定しています。
また、中庭や屋上に広々としたオープンスペースを設けることにより、地域のお祭りや各種イベントの際には、地域の人々が集い、交流が可能となる空間としました。
先進的な架構計画
日本古来の軸組み工法を主体としながら、柱や壁をできるだけ部屋の中央に配置することなく、広々とした屋内空間を実現。そのために用いられたのが、野沢正光建築工房と東京大学の稲山正弘教授との協働で立案された「CLT平行弦トラス」や「CLT折板床・柱」「組子骨格耐力壁」「支点桁架構」の架構計画です。最先端の構造解析・木質構造技術と軸組み工法を融合させることで、開放的かつ耐震性の高い空間創造に加え、将来の用途改変に伴う間取り変更も可能としました。
西川材を各所に使用
柱、梁などの構造材はもちろん、内装材や下地材、家具や建具など、多様な部位に西川材の杉・桧を使用しています。伐採から木材の乾燥には、相応の時間が欠かせませんが、地元木材関係者の工夫と熱意により、適度な含水率となった良質な木材を調達。西川材の魅力をアピールする建物が実現しました。
専門メーカーとの連携
木目が美しい家具類
シンプルで美しいオフィスデスクやパーテーション、ベンチ、階段などのデザインは、東京都国立市のデザイナー小泉誠氏によるもの。これらの家具は、西川地区木材業組合の提案により、構造材を製材した後に残される良材を大いに活用。工事費の節減に貢献しました。
防耐火対策を徹底
万一の火災の際にも避難が容易な低層建物とし、2棟ある純木造建物(木造平屋純木造226㎡/木造2階純木造300㎡)は、耐火構造の木造建物をその間に挟むことで延焼を防ぐプランとしました。
良材として認証されている
「森林認証制度」は、適切に管理された森林であるかを認証するしくみです。認証林から産出される木材をラベル化し、消費者の選択的な購入を促します。
また、「プロジェクト認証」は、建設・製造されるプロジェクトを認証します。「全体認証」と「部分認証」があり、飯能商工会議所では、西川材の杉による「CLT平行弦トラス」、「CLT折板床・柱」、西川材の桧による「組子格子耐力壁」が「部分認証」を取得しています。
CoC管理事業体 飯能商工会議所
認証されたプロセスの範囲 飯能商工会議所会館/西川材の製材とCLTを融合した構造部分CoCプロジェクト
認証番号 JIA-P004
認証日 2020.3.26
認証材 48.37㎡(全体97.50㎡)
適用規格
SGEC-CoC認証ガイドライン
SGEC特定プロジェクトのCoC認証に関するガイドライン
PEFC ST2002:2013
飯能のニワ -2020 飯能商工会議所- 差し上げます
新商工会館のコンセプトや建設プロジェクト、西川材の活用について、まとめた小冊子を無料で差し上げています。
ご希望の方は、窓口で職員にお声かけください。
※郵送等発送は行っていません。
「商工会館について」に関するお問い合わせ先
お問い合わせ先:総務課
TEL:042-974-3111